S&P500投資を50代からはじめるなら押さえておきたい3つのポイント

2021.12.15

「50代から資産運用をはじめたい」

「S&P500に投資したいけど、50代からでも大丈夫?」

「セルフ年金を作るお金の学校」を運営しているライオン兄さんの元には、日々多くの相談が寄せられます。そんな中、ある人から「50代からのS&P500投資」について質問されました。

50代からの投資について、悩んでいる人は多いです。当記事では、50代からのS&P500投資は大丈夫なのか?ライオン兄さんのアドバイスを交えながら解説します。

投資方法やポートフォリオ、運用年数についても紹介するので、参考にしてみてください。

50代からのS&P500投資

50代の相談者は、「現金500万円と毎月5万円の投資余力」があるとのこと。そこで「一括投資or積立投資」、運用年数などをどのようにすべきか?悩んでいると言います。

当記事でのポイントは、主に3つです。

  • 注意すべきこと
  • ポートフォリオ比率
  • ライオン兄さん流の投資手法

それぞれ解説するので、参考にしてみてください。

資産は一括?それとも積立投資?

まず、相談者の現在の資産500万円を、一括投資すべきか?積立投資がよいのかについて解説します。

結論から述べると、生活防衛資金が十分にあるなら、500万円は一括投資がおすすめです。米国株は長期で右肩上がりに成長しており、今後も株価上昇が期待できます。

生活防衛資金とは、生活費の支出に備え投資に回さないお金です。必要な金額は個人差がありますが、生活費の数ヶ月〜数年分が理想でしょう。

一方、積立投資では平均取得単価が上がっていきます。ライオン兄さんのおすすめ手法は、500万円の一括投資+毎月5万円の積立投資です。

50代からの投資は何年すべき?

「資産運用は何年すべき?」と疑問を抱いていませんか?「運用年数」は、あなたが年金を除いて「どれくらいの収入を求めているか」で異なります。

シュミレーターを活用すると、資産予測が可能です。

例1

運用利回り(年)5%で初期投資500万円、毎月5万円を10年積み立て = 約1,500万円

上記の場合、100歳までの40年間で毎月約77,000円の資産を取り崩しできます(税金が発生します)。

例2

運用利回り(年)5%で初期投資500万円、毎月5万円を20年積み立て = 約3,400万円

こちらの場合は、100歳までの30年間で毎月約18万円も取り崩し可能となります(税金が発生します)。

自身の必要な資産収入を明確にし、運用計画を立てましょう。

運用年数における注意点

運用年数は人それぞれと述べましたが、はじめから「◯年運用する!」と完全に決めてしまうのはNGです。

出口付近で〇〇ショックなどの暴落が起きた場合、取り崩しを始めるのは「損切り」と同じこと。暴落時は相場が回復するまで待つ、そのための余裕を持って計画しましょう。

余裕を持つためには、現金の「余裕資金」と給料・資産収入以外の「収入源」確保が重要です。余裕資金があれば、株価が下落しても資産を取り崩さなくて済みます。

50代は貯金にすべき?

多くの人が、「50代は投資せず、貯金すべきか?」という悩みを抱えています。投資の必要性は個人の状況によりますが、「どのリスクに着目するか」がポイントです。

  • 貯金と年金で生活費が賄えるなら、無理して投資しなくても良い
  • 貯金はリターンがないので、機会損失になる

50代から無理に投資する必要はありませんが、預金で資産は増えません。機会損失を恐れるなら、リスク許容度を守った上での投資をおすすめします。

また、50代からの株式(S&P500)投資はリスク許容度が低いです。しっかり理解しておきましょう。

50代のS&P500投資のポートフォリオ比率は?

50代のS&P500投資のポートフォリオ比率は、下記がおすすめです。

現金:株式(S&P500)= 7:3

冒頭の相談者が500万円を一括投資するためには、1,200万円の現金が必要ということです。

ここまでリスク許容度が低い理由は、米国株が最大−70%の下落リスクがあるため。さらに、米国株は為替変動リスクも抱えています。

−70%とは、1億円の資産が3,000万円になってしまうこと。若い人であれば、取り返す労働収入や時間があります。一方、50代以降はこれができません。

投資がポートフォリオの3割程度なら、全体のダメージが少なくて済みます。

金融リテラシーがある場合

「50代以降だけど金融リテラシーがある」という場合は、ポートフォリオの比率を一部変更してもよいでしょう。

現金:株式(S&P500):債券 = 5:4:1

50代以降は、金融リテラシーがあっても過剰リスクは危険です。ポートフォリオの比率を守り、万が一に備える姿勢を忘れないでください。

資産運用を成功させるポイント

積立投資する場合、何も考えずに続けるのはNGです。生活防衛資金は金額ではなく「比率」が大事なので、ポートフォリオの株比率が上昇したら、積立投資は一旦ストップしましょう。

「株価が上昇しているし、もっと投資したい」と欲をかくと、結果的に損をします。資産運用はポートフォリオの比率を守り、他のマネタイズに注力するのがおすすめです。

副業などで収入源を増やせば、精神的にも余裕が生まれます。

  • ポートフォリオは比率を守る
  • 株比率が3割に達したら積立投資はストップ
  • 副業で収入源を増やす

これらが、資産運用を成功させるポイントです。

50代からでもS&P500は投資OK!

50代からでも、S&P500投資は問題ありません。ただし、リスク許容度の理解や現金比率についてのポイントを押さえて行ってください。

また、今回紹介したおすすめ投資手法は、あくまでライオン兄さん流です。S&P500は金融商品である以上、株価変動のリスクがあります。

投資手法は参考程度とし、自己責任でお願い致します。年代に合ったリスク対策を行い、将来のための資産形成を目指しましょう!

今回の投稿をわかりやすく解説する動画はコチラ