積立NISAの改正はいつから?なにが変わるのか解説
2023.01.13
目次
非課税枠を利用してお得に資産運用ができる「積立NISA」が、2024年に改正されるのをご存じでしょうか?非課税期間や投資枠の増加など、積立NISAは今後大きく変わります。
そこで当記事では、積立NISAの改正はいつからか?またどのような点が変わるのかについて解説します。
積立NISAの改正は2024年1月から!
結論、積立NISAが改正されるのは「2024年1月から」です。2023年12月までは従来通りの内容で運用され、年明け1月から新しく制度が生まれ変わります。
そもそも積立NISA改正の背景には、主に以下2つの目的があります。
- 国の成長資金の供給拡大
- 家計の安定的な資産形成の促進
私たちにとって関りが大きいのは後者です。投資による資産形成を促進し、各家庭の資産を安定化することが目的となっています。
積立NISAは少額から投資できるため、制度導入後は順調に口座数・買付数が増加。一方で、NISA制度には非課税期間※が設けられていたため、受けられる「非課税という恩恵」が年々少なくなっていることが課題とされていました。
※一般NISAは2028年まで、積立NISAは2043年まで
そこで、より国民に投資・資産運用の機会を提供するために、政府(与党)が公表したのが「新NISA制度」です。
ちなみに、現在のNISA制度にあるジュニアNISAは2023年末で終了となります。
新しい積立NISAはなにが変わる?
まず、金融庁が公表した新制度の概要を見てみましょう。
引用:金融庁「新しいNISA」
以下では、新しい積立NISAで大きく変わる「非課税投資枠の拡大」「制度の恒久化」ついてわかりやすく解説します。
1:非課税投資枠の拡大
積立NISAは、2024年以降に非課税投資枠が大幅に拡大します。以下が現NISA・新NISAの非課税投資枠の比較です。
現NISA(~2023年12月) | 新しいNISA(2024年1月~) | ||
一般NISA | 積立NISA | 成長投資枠 | つみたて投資枠 |
120万円 | 40万円 | 240万円 | 120万円 |
まず、現在のNISA制度は「一般NISA(非課税期間5年間・年間投資上限600万円」「積立NISA(非課税期間20年間・年間投資上限40万円」の2つの口座のうち、いずれかを選んで投資します。
一方、新しいNISAでは以下のようにそれぞれ名称が変わり、非課税投資枠も変更されます。
- 一般NISA→成長投資枠
- 積立NISA→つみたて投資枠
また、現NISAは一般NISA口座・積立NISA口座のいずれかのみ開設・運用できましたが、新しいNISAでは成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能になります。
その結果、非課税投資枠は上記のとおり大幅に拡大され、新しいNISAの生涯非課税限度額は1,800万円※となります。
※うち成長投資枠1,200万円
また、毎年両枠の上限である360万円を使い切り、生涯非課税限度額に達しても、一部を売却すれば空いた枠が復活するため安心です。
2:制度の恒久化
2024年以降の新しい積立NISAは、制度の恒久化も注目されています。まずは、現NISAの非課税期間をおさらいしましょう。
- 一般NISA:最長5年間(2023年まで)
- 積立NISA:最長20年間(2043年まで)
2023年12月までの制度では、上記それぞれに非課税期間が設けられています。非課税期間の終了後は、資産を売却する、もしくは一般・特定口座といった課税口座で運用を継続することが可能です。
一方、新しいNISAは非課税期間が無期限化されます。そのため、NISA口座で運用する資産は、半永久的に非課税で運用することができるのです。
また、現在の一般NISA・積立NISAのように口座開設期間の定めもありません。制度の恒久化によって、NISA口座の開設条件を満たす人であれば「いつでも」「いつまでも」非課税制度を利用できます。
2023年に積立NISAを始めるのはあり?
結論、改正前である2023年に積立NISAを始めるのはありです!現在の積立NISAも、非課税という恩恵を受けられる「お得な制度」には変わりありません。
投資による資産形成は、長期間であればあるほど暴落リスクが少なく、得られる複利の恩恵も大きくなります。新NISAになるタイミングを待つ必要はありません。
2023年中に積立NISAを始めた場合、2024年以降も非課税措置を受けられます(ロールオーバーは不可※)。今すぐ安定した資産形成を目指しましょう!
※現NISA口座の非課税期間が終了した際に、保有している金融商品を翌年の新たな非課税投資枠に移管すること
積立NISAの改正に備えてお得に資産形成をしよう!
積立NISAの改正により、投資をする人はより大きな、安定した資産形成を目指せるようになります。投資で得た利益には通常約20%の税金がかかるため、非課税になるNISA制度を利用しない手はありません。
積立NISAによる長期投資は、投資初心者・少額投資でも十分なリターンが期待できる投資手法です。今すぐ積立NISAをはじめて、家計の安定的な資産形成を目指しましょう!
積立NISAの口座開設ってどうやるの?と疑問を抱く方は、以下の記事をご覧ください。