積立NISAとは?初心者にもわかりやすく解説
2022.11.18
目次
「今さら聞けない・・・積立NISAってなに?」
「積立NISAは初心者におすすめって本当?」
積立NISAは、最大20年間の非課税枠を利用できるお得な投資方法の1つです。
当記事では、積立NISAについて初心者向けにわかりやすく解説します。おすすめの理由や投資の手順なども紹介するので、参考にしてみてください。
積立NISAとは?
積立NISAとは、長期・積立・分散投資を支援するために始まった金融庁による非課税制度です(2018年1月開始)。積立NISAを利用すれば、投資で得た運用益(利益)に税金がかからなくなります。
非課税期間は最長20年間で、毎年上限40万円の積立投資ができます(下限は100円もしくは1,000円)。非課税期間は積立投資をした年から20年間となるので、例えば2042年に積立投資を始めた分の非課税期間終了は2062年です。
非課税期間のわかりやすいイメージは以下をご覧ください。
引用:金融庁
非課税枠は、毎年1つずつあけられる宝箱と同じです。2023年以降にはじめたとしても、非課税枠の恩恵を十分に受けられるので、ぜひ活用してみてください。
積立NISAの利用条件
積立NISAの利用条件は以下のとおりです。
利用できる方 | ・日本在住の20歳以上※(口座を開設する年の1月1日時点)・積立NISAと一般NISA、どちらか一方を選択※2023年1月から18歳以上 |
非課税対象 | 投資で得た分配金や譲渡益 |
口座開設 | 1人1口 |
非課税投資枠 | 毎年上限40万円(20年間で最大800万円) |
非課税期間 | 最長20年間 |
投資対象商品 | 金融庁指定の投資信託もしくはETF |
NISA口座は、日本在住の20歳以上であれば誰でも口座開設が可能です。積立NISA・一般NISAいずれかを選択して1人1口が条件ですが、利用して損はありません。
積立NISAの投資対象は、金融庁が厳選した優良銘柄です。例えば、以下のような特徴をもつ銘柄が用意されています。
- 販売手数料ゼロ(ノーロード)
- 信託報酬が安い
- 信託契約期間(償還日までの期間)が無期限または20年以上
上記のような、運用コストが安い・無理やり償還※される心配がない銘柄ばかりです。
※債券や投資信託が満期を迎え、投資家にお金を返還すること
※損益が出ている場合は、含み損が確定する
また、積立NISAは長期の分散投資を支援する制度のため「長期で安定した利益が期待できる」と金融庁が判断した銘柄が揃っています。
積立NISAと一般NISAとの違い
NISA口座を開設するときは、積立NISA・一般NISAどちらで運用するかを選択する必要があります。積立NISAと一般NISAの違いは以下のとおりです。
項目 | 積立NISA | 一般NISA |
非課税期間 | 最長20年 | 最長5年 |
非課税投資枠 | 年間40万円 | 年間120万円(2024年以降は122万円) |
拠出ルール | 定期拠出 | 随時入金もしくは定期拠出 |
投資対象商品 | 投資信託・ETF | 株式投資信託・国内株・外国株・ETF・ETN・REIT など |
積立NISAと一般NISAの大きな違いは、非課税期間と投資枠です。一般NISAは年間上限120万円の投資が可能ですが、非課税期間が最長5年と短めです。
また、積立NISAで投資できるのが投資信託と一部のETFのみなのに対し、一般NISAでは幅広い投資先を選ぶことができます。
しかし、投資初心者には長期で分散投資を行える積立NISAがおすすめです。投資は長期間で積立投資をすることで暴落リスクを抑えられます。5年の投資期間で資産を増やすのは難しいため、積立NISAで資産を低リスクで運用するのが最適です。
積立NISAが初心者におすすめな理由
積立NISAが初心者におすすめな理由は、以下のとおりです。
- 最長20年間の非課税枠でお得
- 長期の積立投資で暴落リスクを抑制
- 運用コストが安い
- 確定申告が不要
例えば、毎月3万円(年間36万円)を20年積立投資した場合。年率4%なら20年後の資産は約1,100万円(元本720万円・運用益380万円)となります。
※資産運用シミュレーションを参照
本来、投資で得た利益には20.315%の税金がかかるため、380万円のうち87.97万円が差し引かれます。その結果、手元に残るのは約292万円です。
一方、積立NISAを利用すれば運用益に税金がかかりません。手元には380万円の運用益がそのまま残るのです。
積立NISAは非課税期間終了後も、特定口座または一般口座(課税口座)で運用を継続できます。含み益0からのスタートなので、非課税期間中に得た利益に課税されることはありません。
前述したとおり、投資は長期間であればあるほど暴落リスクが低くなります。また長期間継続することで複利(利子につく利子)の恩恵も大きくなるので、20年以上の投資継続を目指しましょう。
気になる方はこちらのコラムもチェック
「資産運用の基本!初心者がリスクを抑えて投資を継続する方法」
「積立NISAの確定申告は?不要の理由や口座別での注意点も解説します」
積立NISAの始め方
積立NISAの始め方は以下のとおりです。
- 投資の基本を勉強する
- NISA口座を開設する
- 投資先を決める
- 金融商品を購入する
- 中長期で運用する
積立NISAは基本的にほったらかし投資ですが、「投資」というリスクを負う以上、投資の勉強は必須です。「将来、経済成長しそうなファンド(米国株・全世界株など)はどれか」しっかりリサーチしたうえで銘柄を選択・購入しましょう。
ちなみに、NISA口座を開設する証券会社はSBI証券がおすすめです。為替手数料が安くなる「外貨即時決済サービス(住信SBIネット銀行と連携)」や各種ポイント還元など、お得な特典を受けられます。
SBI証券の解説方法は以下のコラムで解説しているので、気になる方は読んでみてください!
積立NISAを活用してコツコツ資産を形成しよう!
積立NISAを活用すれば、投資初心者でも十分な資産形成が期待できます。大切なのは、少額でもよいので堅実に積立投資を継続することです。
2023年改正案で「非課税の無制限化」も検討されている積立NISA。毎月3万円で20年後には約1,100万円、20代から継続すれば十分な老後資産になるはずです。
積立NISAをうまく活用して、コツコツ資産を形成しましょう!