日本株はなぜ100株からだったのか、今は1株から取り扱う証券会社を紹介
2022.01.21
目次
「日本株はなぜ100株からしか買えないの?」
「日本株を少額で購入する方法が知りたい!」
投資を検討したとき、はじめに浮かぶのは日本株かもしれません。一方で、「日本株は100株からしか買えない」「まとまった資金がないから投資できない」と考えがちです。
しかし、現在では日本株を少額で買う方法があります。
当記事では、100株からしか買えない「単元株制度」について解説します。1株から投資できる方法や証券会社も紹介するので、参考にしてみてください。
日本株が100株からしか買えなかった理由
日本株が100株からしか買えない理由は、日本独自の制度である「単元株制度」が関係しています。単元株制度とは、一定の株数を1単元と定める制度であり、1単元以上の保有がなければ、株主総会の参加権や議決権、株式売買の権利が制限されます。
日本株式の売買は、次のような単元株制度が定められてきました。
- 2007年11月時点 1〜200株の8種類
- 2014年4月 100株または1,000株の2種類
- 2018年10月1日〜 100株に統一
このように、現在までさまざまな制度改革が行われています。
「なぜ100株なのか」についての詳細は不明です。ただし、売買単位が何種類も存在する市場は世界的にも少数派であり、単位の統一で投資家の利便性を高めるという狙いがあるようです。
参考:全国証券取引所
単元株制度のメリット
単元株制度のメリットは、株主の権利を得られる・高配当を期待できる点です。1単元以上を保有していれば、株主として株主総会への参加や議決権を得られます。
また1単元は100株なので、高配当も期待できます。投資金額が1,000円の場合は、3%のリターンがあっても利益は30円です。一方、10万円投資していれば、同じ3%のリターンでも3,000円の利益を得られます。
単元株制度のデメリット
単元株制度のデメリットは、まとまった投資資金が必要になるという点です。1株1,000円であっても、100株だと10万円必要となります。
投資余力がある人ならよいですが、毎月コツコツと資産運用したい人には向きません。また、金融リテラシーが低い投資初心者も同様です。
投資に関する知識がないまま大金を投資するのは、暴落・含み損のリスクが高まります。投資金額が大きいと、万が一の損失も大きくなるので注意が必要です。
日本株を少額から購入できる単元未満株制度
「日本株は1単元(100株)以上の購入が必須」このように考える人は少なくありません。しかし、実際は日本株を少額から購入できる「単元株満株制度(ミニ株)」が存在します。
単元未満株制度とは、株式を1単元未満で購入できる制度を指します。取り扱う証券会社は限られますが、少額から購入できるため、投資初心者にもおすすめです。
ただし、単元未満株制度には注意点もあります。
- 基本的に株主優待は受けられない
- 高配当は期待できない
単元未満株は少額から投資できる反面、高配当は期待できません。資産形成を目指すなら、長期間の運用がポイントです。
また、単元株未満制度では基本的に株主の権利は与えられません。予め理解しておきましょう。
1株から買える証券会社のポイント
1株から買える証券会社は、ネット証券を中心に複数存在します。ただし、単元未満株の売買を行っていない、または取引対象商品が限られる証券会社もあるので、理解しておきましょう。
下記では、単元未満株を取り扱うおすすめ証券会社のポイントをまとめました。
証券会社 | 取引銘柄 | 手数料 |
LINE証券 | 東証1,500銘柄以上 | 日中0.2%〜0.5%(夜間1%) |
SBIネオモバイル証券 | 東証全銘柄 | 月220円(投資月額50万円まで) |
PayPay証券 | 東証約160銘柄 | 売買手数料0円 |
マネックス証券 | 東証・名証全銘柄 | 買付0円 / 売却 : 約定代金の0.55%(最低手数料52円) |
岡三オンライン証券 | 東証・名証全銘柄 | 定額プラン0円(100万円まで)1注文ごと108円〜 |
手数料の安さを重視するなら、PayPay証券がおすすめです。一方、SBIネオモバイルやマネックス証券などは、取り扱い銘柄が豊富。また、SBI証券ではTポイント投資も可能です。
ただし、楽天証券では単元未満株の売買サービスがありません。楽天証券で少額から投資したいなら、100円から購入できる投資信託がおすすめです。
日本株でも少額投資はできる!
日本株でも、1株や少額から投資する方法はあります。単元未満株への投資は株主優待を受けられないなどのデメリットがあるものの、投資初心者でも始めやすくおすすめです。
ただし、楽天証券では単元未満株の売買ができません。楽天証券を利用する場合は、投資信託を少額から積み立てるのがよいでしょう。
また、米国株であれば1株から購入できます。数千円から有名企業の株主になれるので、ぜひ挑戦してみてください。